2017年4月28日金曜日

最近どうもピンチ状態のメトロポリタン美術館

メトロポリタン美術館がどうもよろしくない。

一作年に4000万ドルの赤字を抱えていると報道されて以来、
出てくるのは悪いニュースばっかりなのだ。
猛烈な人員解雇(といっても学芸員ではなく、他のセクションが中心)
が行われているのは、アメリカの他の企業とよく似ている。

赤字の原因は館の拡張、改築など考えればわかりそうなことばかりだが、
要するに館長のトム・ キャンベルに経営上の手腕がなかった、それと
メットの理事会が機能していなかった、ということに落ち着いて、
キャンベルが辞任することになったが、その後で
キャンベルとメットの職員の不倫問題が出てきたのにはあきれた。
館内の人には知られていたようで、キャンベルは評判が悪かった
らしい。

 その後にNYポストが、キャンベルを含めたメットの上級管理者たちの
年収を暴露した。ディレクターのキャンベルの年収は約150万ドル、
昨年辞めた前プレジデントのエミリー・ラファルティの年収は220万ドル。
ひっくりかえるような高額だ。
美術館って研究・教育機関じゃあないの?
これって、営利企業のコンペンセーションじゃないか・・・。

 彼らの給料を少しでも削れば、赤字も多少減らせるではないか・・
と考える人のは私だけ?

メットは展覧会の数も減らし、現代アートセクションの改築
(建築家はディビッド・チッパーフィールド)も延期して、鋭意
赤字削減(といっても一時的なもの?)に務めている。
現在、キャンペルの後任を探している。

で、ここへきて入場料の体系を変えようという話が持ち上がっている、
とNYTimesが報道した。ニューヨークの住人でない人に、より高い入場料を
要求するという方法を検討中というもの。

具体的にはどういうことなのか。現在やっているsuggested price(25ドル全額を
はらわなくてもいい)をどう変えるのか。ニューヨークというのはニューヨーク市
を指すのか、州を指すのか。どうやってニューヨーク市民であることを証明するのか、
ニューヨーク以外の人にはいくらチャージするのか、などは不明。

でもこれは観光客にとっては歓迎できない改革であることは確か。

 現在の赤字額は1500万ドルとか。一作年の4000万ドルからコストカット、
人員カットだけでこれだけ少なくなったというのも驚きではある。こ
れで上級職員の給料を10万ドルづつでも減らしたら、さらに赤字は減るだろう・・。
入場料収入をあげるよりこっちが絶対に効果的だ・・・。

展覧会の数は減ったが、内容的にはレベルの高い展覧会が多い。
いまやっている中国の秦、漢美術品の展覧会「帝国の時代」は圧倒的だ。
 来週からは川久保玲の展覧会が始まる。